2025年4月8日【ID:0】
【Excel】シートを完全に非表示にする
特定のシートを隠したい場合、通常の「非表示」設定では再表示から簡単に表示されてしまいます。

再表示させない目的で、ブックを保護するという方法もありますが、ブックを保護してしまうと、「シートが移動できない、追加できない」などと扱いづらくなってしまいます。

そこで、本記事では、再表示では表示できない「シートを完全に非表示にする」方法について解説していきます。
「通常の非表示」と「完全非表示」の違い
Excelには、以下の2種類の非表示設定があることはご存じでしょうか。
1.通常の非表示(再表示で簡単に戻せる)
2.完全非表示(再表示からは戻せない)
恐らく、2つ目の「完全非表示」の設定方法については知らない方がほとんどかと思います。
2つ目の方法を活用することで、ブックを保護しなくてもシートを隠し、誤って表示されるリスクを防ぐことができます。
途中計算用のシートなど、あまり触ってほしくないシートに活用すると良いです。
ただ注意点として、しばらく操作をしていないと、設定した本人すらシートの存在を忘れてしまう可能性があります。
後継ぎなどのことも考慮した上で、非表示にした際の手順書を残しておくと良いです。
シートを「完全非表示」にする方法
シートを完全に非表示にするためには、「VBE(Visual Basic Editor)」を活用します。
通常、VBEはマクロを開発する際に活用する画面ですが、今回はマクロの開発は行いません。
そのため、マクロ有効ブックにする必要もないです。
① VBEを開く
「Alt」キーを押しながら「F11」キーを押すことで、VBEの画面を開くことができます。
[開発]タブが表示されている場合は、[開発]タブの中の[Visual Basic]を選択することでも開くことができます。

② 「プロジェクトエクスプローラー」と「プロパティウィンドウ」を表示する
VBEの画面に「プロジェクトエクスプローラー」と「プロパティウィンドウ」が表示されていない場合は、[表示]メニューから表示します。

③ 「完全非表示」にする対象のシートのプロパティを表示する
「完全非表示」にする対象のシートを選択するか、「プロジェクトエクスプローラー」から対象のシートの項目を選択します。
選択すると、「プロパティウィンドウ」に対象のシートのプロパティが表示されます。
対象のシートのプロパティかどうかは「Name」の項目で確認することができます。
こちらでは「休日一覧」シートを選択しています。

④ 「完全非表示」を設定する
対象のシートの「Visible」プロパティを「2 - xlSheetVeryHidden」にします。

以上です。
これで対象のシートを完全に非表示にすることができます。

この方法で非表示にした場合は、「再表示」からは表示することができません。

ただ、シート自体は存在しているため、数式などで参照することはできます。

シートを再表示する方法
「完全非表示」にしたシートを再表示する際は、VBEのプロパティウィンドウから設定します。
再表示する際は、「プロジェクトエクスプローラー」から対象のシートの項目を選択し、対象のシートの「Visible」プロパティを「-1 - xlSheetVisible」に戻します。

これだけで、非表示にしたシートを表示することができます。

まとめ
シートを完全に非表示にすると、誤って表示されるリスクを防げます。
完全に非表示にしても、VBAや数式で参照することは可能です。
ぜひ試してみてください。